ほうれんそう
県農林部経済流通課
世界中でみんなを元気モリモリにしているほうれんそう。今が旬です。
ほうれんそうの実力
ほうれんそうといえばポパイがほうれんそうの缶詰を食べてスーパーマンになるのを思い出しますが、実際100g(約5枚分)食べると1日に必要なビタミンAやCのほぼ全量を摂取できるほど、栄養価に富んでいます。鉄分は牛レバーに匹敵し、食物繊維も豊富で欧米では「胃腸のほうき」と呼ばれています。
どこから
ほうれんそうは漢字で「菠薐草」と書きます。菠薐はペルシャ(現在のイラン周辺)のことを指し、文字通りペルシャの草でした。ペルシャからシルクロード経由で東洋に渡ったのが東洋種。ギザギザの葉っぱが特徴です。ヨーロッパに渡って改良されたのが丸い葉っぱの西洋種です。
日本には17世紀に伝えられました。赤穂浪士が討ち入った頃の小説にも登場しています。
生産の状況
元々は秋から冬の野菜でしたが、東洋種と西洋種をかけ合わせて良いとこ取りをした品種が育成され、1年中生産されています。
また、最近シュウ酸の少ないほうれんそうが育成され、サラダ用として人気が出ています。
鮮度が命の葉っぱものでも、近年輸入が急増しています。茹でて冷凍したものが外食産業向けに、主に中国から輸入されています。
ちょっとびっくり
日本では株ごと丁寧に収穫しますが、ヨーロッパなどでは、なんと草刈り機で刈るようにして葉っぱだけを収穫しています。文化の違いといえばそうですが、これがコスト低下にもつながっているのかもしれませんね。
埼玉のほうれんそう
埼玉は全国第2位の生産を誇る大産地で、日本中のほうれんそうの約1割を年間を通じて生産しています。
深谷市、本庄市を中心に県北部と川越市、所沢市、狭山市を中心とした県南部が大産地となっています。
埼玉のほうれんそうは味と鮮度で市場からも高い評価を受けています。また、産地での減農薬・減化学肥料栽培への取組みが進んできています。
新鮮で栄養豊富な埼玉のほうれんそう。ぜひお試しください。
給食会報120号(平成12年1月)から