小麦
県農林部経済流通課
皆さんは、麦の収穫風景をみたことがありますか? 6月頃、穂が黄金色に色づいて、初夏なのにまるで秋のようです。それで、この収穫時期は「麦秋」と呼ばれています。
麦はイネ科の植物で、西アジアのペルシャ地方が原産地といわれています。最初は大麦が主に食べられていましたがパンを焼くようになると小麦が多く栽培されるようになりました。
麦が日本に伝えられた年代ははっきりしませんが、日本に伝わった小麦はめん類に適していたことから、めんとしての利用が発達しました。
うどんやそうめんは室町時代の頃からあったそうです。もっとも、いま食べているめんとは、ずいぶん違っていたようですが。
日本の自給率は
日本は年間約600万トンの小麦を消費していますが、そのほとんど(91%)をアメリカ、カナダ、オーストラリアから輸入しています。
日本で生産される小麦はほとんどがうどんなどのめん類に適した中力粉となるため、パンに適した強力粉になる小麦は輸入でまかなわれています。
埼玉の小麦生産
実は埼玉県は北海道、群馬県に続いて全国第3位(平成10年産)の生産を誇る小麦王国です。質のよい小麦がたくさんとれ、この粉を利用したうどんなどのめん類が盛んに作られています。「加須のうどん」などが有名ですね。熊谷市を筆頭に妻沼町、美里町、行田市、上里町など県北部が主産地となっており、1年間に米と麦をつくる二毛作もおこなわれています。
【学校給食に使われています】
県内の学校給食には、県学校給食会によって、県内産の小麦を積極的に使用いただいています。
学校給食で使用されるうどんは平成11年度から県産小麦100%使用の「地粉うどん」になっています。
また、今年度からは、県産小麦を原料に焼き上げたパン「さきたまロール」も登場しました。国内産の小麦で作ったパンを全県的に供給するのは全国でも初めてのことで、注目されています。
子供達の評判も「とってもおいしい」と非常に良いようです。
子供達がちょっと羨ましいですね。
給食会報121号(平成12年7月)から