なし
県農林部経済流通課
さあ、暑い夏がやってきます! 水分タップリのなしでのどを潤しましょう!
日本なしは日本だけの果物
なしには、日本なし、西洋なし、中国なしの3種類があり、私たちが普段食べている「幸水」「豊水」「二十世紀」などは、日本なしです。日本なしは、日本にしかない果物で、九州から北海道まで全国各地で栽培されています。
「なし」という名前が「無し」に繋がるのを嫌って「ありのみ(有りの実)」とも呼ばれ、日本書紀のなかにも栽培を勧める内容が載っているそうです。江戸時代になるとなし園が各地で見られ150種以上のなしが栽培されていたようです。
種をまいてから実がなるまでのことを俗に「桃栗三年、柿八年」などといいますが、なしの場合は18年程かかるといわれています。もっとも今は接木をするので、もっと早く成長します。
なしを食べるとおしっこが出る?
なしは90%近くが水分ですが、ミネラルや酵素の働きで利尿効果や肉料理の消化を助けたり、疲れをとる働きがあります。また、昔から風邪で熱がある時に熱を和らげ、口やのどの渇きをいやすのに効果があるといわれています。
埼玉のなし
埼玉県は、昔からなしづくりの盛んなところのひとつで、「幸水」や「豊水」「新高」などの品種が、南埼玉地域や児玉地域などを中心に、県内各地で栽培されています。
なしは4月下旬から5月上旬頃に花が咲き、だいたい4か月から5か月後に収穫されます。「幸水」は8月上中旬、「豊水」は8月下旬から収穫が始まり、「新高」は9月から10月に収穫されます。
ハウスでの栽培も行われていて、6月の下旬から収穫が始まります。
埼玉のなしの、そのみずみずしさと歯触り、甘さは大好評です。
今年は、残念なことに産地に雹が降り、実の表面に傷が付くなどの被害が出てしまいましたが、産地ではおいしいなしの生産に全力で取り組んでいます。
観光農園や直売所も各地にあって身近な埼玉のなし、どうぞご賞味ください。
『埼玉の農産物情報はこちらhttp://www.pref.saitama.jp/A06/BP00/syoku/index.html』
給食会報124号(平成13年7月)から