きゅうり

県農林部生産振興課

食品豆知識(きゅうり)

歴史は

きゅうりは、インドのヒマラヤ山麓が原産地とされています。現地では3,000年前から栽培されていたとのことで、日本には中国を経て平安時代(6世紀後半)に渡来しました。
埼玉県は古くからきゅうりの供給地として有名で、明治時代から全国の産地に優良種苗を供給してきたほか、第一次世界大戦以降には、温室を使った促成栽培が行田市、加須市、羽生市を中心に北埼玉地域で盛んに行われ始めました。
埼玉県は現在でも、約57,000トン(17年産)を生産する全国3位の主産県です。


品種は

きゅうりの品種は、大きく分けると表面のトゲが白い白いぼ種、トゲの黒い黒いぼ種があります。
かつては、黒いぼ種が主流でしたが、昭和40年代に埼玉県農業試験場が味や見栄えが良い白いぼ系統の品種を育種。これが全国に広がるとともに、埼玉県はきゅうりの大産地に成長しました。
また、もともときゅうりは、表面を保護するブルームと呼ばれる白いろう物質の粉で覆われています。これが、新鮮さの一つの目安でしたが、消費者から農薬と間違われるなどしたため、20年ほど前から、表面に粉が無く光沢のあるブルームレスきゅうりが主流となっています。
さらに最近、いぼの無いフリーダムという品種が販売されていますが、皮が柔らかい、洗いやすいなどの特徴が好まれています。


栄養は

きゅうりは、約95パーセントが水分で低エネルギーの野菜です。
また、カリウムを比較的多く含んでいることから、血圧の上昇を抑え筋肉の動きを滑らかにするほか、利尿作用があるので、二日酔いや手足のむくみ解消効果が期待できます。


調理は

きゅうりは、ぬか漬けにするとぬかのビタミンB1がしみ込み、ビタミンB1含有量が増えます。24時間漬け込むと含有量が10倍になるといわれています。
また、きゅうりにはビタミンCを分解する酵素が含まれていますが、酢や加熱によって作用しなくなるので、サラダに用いる場合は直前に混ぜ合わせるか酢を加えたドレッシングにするとビタミンCを守ることができます。

給食会報142号(平成19年4月)から

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