しいたけ(椎茸)
県農林部森づくり課
暖かいお鍋がおいしい季節になりました。今回はお鍋や煮物に欠かせない「しいたけ」を紹介します。「しいたけ」には、生しいたけと乾しいたけに分かれていますが、平成18年10月1日から、原木栽培品か菌床栽培品かを表示することが義務付けられました。
生しいたけ
(1)原木しいたけ
しいたけは、日本、中国、韓国などで食用に栽培されるほか、東南アジアの1,000~1,500mの山地にも分布しています。
しいたけが人工栽培されるようになったのは、今から60年ほど前で、「種駒(たねごま)」という、しいたけの菌を蔓延させた木片が開発されてからです。栽培方法は、早春に、この種駒を90cmに切りそろえたクヌギ・コナラ・シイ類の丸太に打ち込みます。その丸太を林の中で夏を2回過ごさせますと、秋から冬にかけてしいたけが発生します。
本県の原木しいたけは秩父地域を中心に栽培されまして、平成18年次の生産量は336トン(全国16位)となっています。
(2)菌床しいたけ
菌床栽培は、丸太の代わりにコナラ等のオガ屑とフスマなどを混ぜてブロック状や円筒状に固めた培地を使います。殺菌した培地にしいたけ菌を植え付けて、専用のハウスの中で管理します。工場的に栽培できるので、山間地以外でも生産されています。平成18年次は886トン(全国19位)の生産量でした。県内で生産される生しいたけの4分の3は菌床栽培となっています。
乾しいたけ
乾しいたけの平成18年次の生産量は13トンで、原木しいたけを乾燥したものです。中国産の場合は菌床しいたけを乾燥したものがほとんどです。
日に当てて干すことによって、カルシウムの吸収を促進させる働きのあるビタミンD2の含有量も増えます。また、血漿コレステロールの低下作用のあるエリタデニンも生しいたけより多く含まれています。
調理のポイント
生しいたけは、水で洗うと香りやうまみ成分が落ちるので、ふきんやペーパータオルで汚れをふき取る程度で調理します。乾しいたけは、室温以下の低温で約5~8時間水で戻してから使ってください。
また、生しいたけは、フリージング用の容器に並べて冷凍すれば、約1ヶ月は冷凍保存が可能です。
給食会報144号(平成20年1月)から